伊勢神宮の内宮から約2km、猿田彦神社からおよそ1kmほど北に進むと、物静かな森の中に『月読宮(つきよみのみや)』が鎮座しています。『月読宮』は、伊勢神宮の内宮、別宮で『天照大御神』の弟神である『月読尊(つきよみのみこと)』と『月読尊荒御魂(あらみたま)』、天照大御神の親神である『伊弉諾尊(いざなぎのみこと)』『伊弉冉尊(いざなみのみこと)』を祀っています。
外宮の別宮『月夜見宮(つきよみのみや)』と似ていて、主祭神も同じですが、2社はそれぞれ別の神社になります。
月読宮は国道23号線沿いの表参道と、『御幸道路(みゆきどうろ)』と呼ばれる神様がお通りになるために整備された県道12号線側の裏参道の2か所の入り口があります。今回は裏参道側からお邪魔しました。
鳥居をくぐり境内に入ると、心地良い森林の中に長い長い参道が続きます。
これはもう森林浴です。
↓『手水舎』が現れます。
向かって左から『伊佐奈弥宮:伊弉冉尊(いざなみ)』『伊佐奈岐宮:伊弉諾尊(いざなぎ)』『月読宮:月読尊(つきよみ)』『月読荒御魂宮:月読尊荒御魂(あらみたま)』の社殿が横並びに4つ並んでいます。※それぞれが伊勢神宮の内宮の『別宮』という位置づけです。内外併せて14社ある別宮のうち4社が一堂に会する場所なんです。
4つの神社が並んでいますが、参拝する順番があるようです。
まずは右から2番目の『月読宮』から参拝し、次に『月読 荒御魂宮(最右)』、『伊佐奈岐宮』、最後に一番左の『伊佐奈弥宮』という順番になります。
↓『月読宮』
『月読尊』は太陽神『天照大御神』の弟神であり、父『伊弉諾(いざなぎ)』に ”夜の国” を治めるように命じられまた。それ以降日本神話にはあまり登場しないミステリアスな神様です。
太陽が生命の源として崇められたのと同様に、月は『暦』を表し、農業や人々の生活に欠かせない存在でした。そんな月を読む、夜の世界を統治する神様は、やはり偉大な存在として崇められてきたんですね。
↓月読尊の『荒御魂』をお祀りする『月読荒御魂宮(つきよみあらみたまのみや)』です。
↓『伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)』
月読尊や天照大御神の親神です。イザナギの禊(みそぎ)から『天照大御神』『月読』『素戔嗚(すさのお)』の三貴神が生まれました。
↓『伊佐奈弥宮(いざなみのみや)』
国生み神話で「日本の国土」を作り、神生み神話で「八百万の神々」を生みだしました。すべての存在の母神的存在です。
余談ですが、一説では、その昔『伊勢神宮』は『天照大御神』だけが祀られていて、その祖神であるイザナギ、イザナミや弟神であるツキヨミが祀られていませんでした。そのため怒った、この神々が大きな台風を起こし、甚大な被害が出ました。慌てた天皇が、怒りを鎮めるために創建したのが、ここ『月読宮』だったとも言われています。
参拝を終え、御朱印を頂きました。
《その他:伊勢の旅》
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