こんにちは、凜です。
格貴い神様は、やはり、もっと近くで篤く信仰したいものです。
自分達の領地や地域にお招きしたい!・・・
こうして『分祀』されていった神社は、その数を増やし、やがて全国に鎮座するようになりました。なかには全国で数千社、数万社以上なんて神社もあるんですよ!
今回は、そんな全国に分祀された神社について紹介したいと思います。
『賀茂・加茂・鴨神社』
【ご祭神】〔※2〕
・阿遅志貴高日子根命→(高鴨神社)
・賀茂別雷大神→(上賀茂神社)
・玉依姫命(賀茂別雷の母)→(下鴨神社)
・賀茂建角身命(賀茂別雷の祖父)
※上賀茂神社主祭神の先祖神を祀ることから賀茂御祖神社と呼ばれる。
※賀茂氏の氏神
【年代】高鴨神社(神代)国内でも最古の部類
※紀元前(弥生時代)とも言われる
上賀茂神社678年 天武天皇の御代
【備考】
・全国に約300社
【総本社】〔※2〕
高鴨神社:奈良県御所市
上賀茂神社:京都市北区
賀茂御祖神社(通称)下鴨神社:京都市左京区
※2:主祭神、総本社ともに未確定(主に高、上、下の3社)のため各社で異なる。
『熊野神社』
【ご祭神】
熊野本宮大社ご祭神
・家津美御子大神(=スサノオ)
熊野大社ご祭神
・熊野大神櫛御気野命(=スサノオ)
【年代】熊野本宮大社
(神代) → 第10代 崇神天皇の御代
※紀元前とも言われる
熊野大社は西暦733年とされる。
【備考】
・全国に約3000社
・(シンボル) 八咫烏
【関連keyword】
・世界遺産
【総本社】
※熊野三山を総本社とする説、熊野大社を総本社とする説が存在する。
・熊野大社:島根県松江市
(以下を熊野三山という)
・熊野本宮大社:和歌山県田辺市
・熊野速玉大社:和歌山県新宮市
・熊野那智大社:那智勝浦町
『諏訪神社』
【ご祭神】諏訪大明神(下記2神を指す)
・建御名方神
・八坂刀売神(妻)
【年代】(神代)国内でも最古の部類
※紀元前とも言われる
【備考】
・全国に約25000社
・本殿と言われる建物がない。
【関連keyword】
・御柱祭
・神在月
【総本社】
諏訪大社:長野県諏訪市
『日吉神社・日枝・山王神社』
【ご祭神】
・大己貴神(=大国主):後世に勧請
・大山咋神:本来神
【年代】(神代) 第10代 崇神天皇の御代
※紀元前とも言われる
【備考】
・全国に約2000~3800社
※日吉のはか「日枝」、「日枝」、「山王」とも
・(シンボル) 猿
【関連keyword】
・(社殿):日吉造り
・比叡山
【総本社】
日吉大社:滋賀県大津市
(古事記より)
大山咋神。亦の名は山末之大主神。此の神は近淡海国の日枝の山に坐し、亦葛野の松尾に坐して、鳴鏑を用つ神ぞ。
※古事記では、大山咋神が滋賀県の日吉山(日吉神社)にも、京都の松尾(松尾神社)にも鎮座したことになっている。
『松尾神社』
【ご祭神】大山咋神
【年代】(神代) 古事記で大山咋神が鎮座する記述からも、信仰の起源は紀元前であると考えられる。
【備考】
・(シンボル) お酒
【総本社】
松尾大社:京都市西京区
『白山神社』
【ご祭神】白山比咩神
※日本神話では菊理媛命と同一神、イザナギ、イザナミの夫婦喧嘩を「取り持った」とされる。
【年代】(神代) → 第10代 崇神天皇の御代
※紀元前とも言われる
【備考】
・全国に約2000社
【御利益】縁結び
※くくる・仲を取り持つという神話から
【総本社】
白山比咩神社:石川県白山市
『浅間神社』
【ご祭神】木花之佐久夜毘売命
【年代】(神代) → 第11代 垂仁天皇の御代
※紀元前後とも言われる
【備考】
・全国に約1300社
・「せんげん神社」「あさま神社」の両方がある。
【御利益】安産
【関連keyword】
・富士山(ご神体)
・炎中出産→安産
・(社殿):浅間造り
・世界遺産
【総本社】
富士山本宮浅間大社:静岡県富士宮市
『住吉神社』
【ご祭神】下記3神を総称して『住吉大神』
・底筒男命
・中筒男命
・表筒男命
※日本神話イザナギの禊から生まれた3神
【年代】西暦211年(弥生時代)
→ 神功皇后摂政の時代
【備考】
・全国で約2300~2600社。
・縁が深い「神功皇后・応神天皇」も一緒に祀られることが多い。
【御利益】航海の神・海神
【関連keyword】
・(社殿):住吉造り
【総本社および三大住吉】
住吉大社(総本社):大阪市住吉区
住吉神社(筑前国一宮):福岡市博多区
住吉神社(長門国一宮):山口県下関市
『八坂神社』
【ご祭神】
・素戔嗚尊
・櫛稲田姫命(妻)
・八柱御子神
→ 素戔嗚尊の8人の御子神
【年代】西暦656年 (飛鳥時代)
→ 第35代 斉明天皇の御代
【備考】
・全国に約2300社
・かつては祇園神社とも呼ばれていた。
【総本社】
八坂神社:京都市東山区(祇園)
『金刀比羅・金毘羅・琴平神社』
【ご祭神】大物主神
※神仏習合で仏教神『金毘羅』と習合
【年代】不詳
【備考】
・全国に約600社
【関連keyword】
・神仏習合
【総本社】
金刀比羅宮:香川県仲多度郡
『稲荷神社』
【ご祭神】『宇迦之御魂神』
※倉稲魂命と書く場合もあり。
→その他『豊宇気毘売命』、「保食神」とする神社もあり。
※豊宇気毘売命は伊勢神宮外宮の主祭神である。
【年代】西暦711(奈良時代)
【備考】
・全国で最も数が多い神社。
・(シンボル) 狐
・(社紋) 稲穂が多い
【御利益】五穀豊穣・商売繁盛
【総本社および日本三稲荷】
伏見稲荷大社(総本社):京都市伏見区
豊川稲荷神社:愛知県豊川市
ほか多数
『八幡宮』『八幡神社』
【ご祭神】応神天皇(八幡神)
※誉田別命(応神天皇の生前名)
【備考】
・全国に約44000社以上
・(シンボル) 鳩
・(社紋) 『三つ巴』が多い
・歴史、神話共に母「神功皇后」が偉大であったため、神功皇后と共に祀られることが多い。
【御利益】戦前までは武神
→そのため、源氏をはじめ武家の氏神として崇められた。
【総本社および日本三大八幡宮】
宇佐神宮(総本社):大分県宇佐市
石清水八幡宮:京都市八幡区
筥崎宮(はこざきぐう):福岡県
もしくは鶴岡八幡宮:神奈川県鎌倉市
『春日神社』
【ご祭神】(春日神:4神の総称)
・建御雷神(刀剣の神・武神)
・経津主神
・天児屋根命
・比売神(妻)
※いすれも藤原氏ゆかりの氏神
【年代】西暦768年(奈良時代)
【備考】
・全国で約1000社
・(シンボル) 鹿
・(社紋) 「下がり藤」が多い
【関連keyword】
・(社殿):春日造り
【総本社】
春日大社:奈良市
『天満宮』『天神社』
【ご祭神】菅原道真(天満大自在天神)
→天神様
【年代】西暦947年(平安時代)
【備考】
・(シンボル) 臥牛
・(社紋) 梅
・神事:鷽替え神事
【御利益】学問成就
【関連keyword】
・道真公の祟り
・小倉百人一首
【総本社および日本三大天神】〔※1〕
北野天満宮(総本社):京都府
大宰府天満宮(総本社):福岡県
防府天満宮(国内最古):山口県防府市
※1:防府天満宮は別の神社と入れ替わることがある。天満宮に限らないが日本三大○○と言うと、必ず綺麗に3つにまとまらない“三大あるある”です。また北野、大宰府両者が総本社を称しています。
————————————-
日本の神話について分かりやすく解説しています。
凛の『教えて♡神様、仏様!トリビア♪』を見る。
————————————-